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「立夏。俺と別れてくれる?」
「別れる?なんで!なんでいきなりそんなこと言うの!」
「俺、こないだ先輩のこと怪我させちゃったんだ。それで、そのまま付き合うことにしたから。」
「やだ!別れない。」
立夏は自分の手首をギュッと握りしめていた。
「どうせ立夏も俺のことを好きじゃないだろ?別れたほうが他の男の所に行けていいじゃん。」
「ひどいよ。蓮。蓮はいつもそうやって私の事を疑ってきたよね。」
「だってそうだろ、実際。」
「本当のこと言ったってどうせ信じてくれない。」
「言わなきゃわかんないだろ。」
「どうせわかってもらえないのに。言いたくないよ。」
立夏は泣いていた。
「立夏。俺はもう疲れたよ。お前を想うことに。」
「いいよ、分かった。別れようか。」
立夏はそう言って、俺の答えも聞かずに俺の前から立ち去った。
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