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あとであんなが説明してくれたけど、あたしたち三人はいっしょにごろごろ丘を転げ落ちて、途中でぽおんとはずんで、またごろごろ転がってずっと下まで落ちて、小川の縁でやっと止まった……と思ったら、
ばしゃーん!
かたまりになって水へ落っこちた。
あたしたちは悲鳴を上げながら、小川から上がった。
「つべ、つべ」
「冷てえー」
「あわわわわ」
かわいい小川の水はまるで氷水。止まるとかちんこちんに凍っちゃいそうだし、動くと風が起こってもっと寒い。あたしたちは狩りに出かけた大急ぎのカメレオンみたいな動きで、腕をかかえて足踏みする。
あんなとエカキが山のようにバスタオルや毛布を抱えて、丘を下りてきた。
それにくるまって、がちがちあごを鳴らした。
「早くあったかいシャワーを浴びたほうがいい、風邪ひいちゃう」
あんなにいわれて、とぼとぼ丘を上ろうとしたら、まだカイとエースがもめている。お互いのバスタオルをひっつかもうとする。
「もう、なんだっつうのー」
あたしは戻って来て、ふたりの頭をはたいた。
エカキが肩をすくめる。
「ぼく半分寝てたんだけど、なんかベッドの場所とか、領土を侵害したとかなんとか」
「小学生か、ばかもの!」
あたしはまたふたりの頭をはたいた。
△
シャワーを浴びて着替えてから、あたしは男子部屋を見に行った。
「ぼくが悪かったよ、だから」
カイが叫んでる。またもめてるよ、おい。
「なんなの」
エカキが困り切った顔で、あたしを振り向く。
「あ……エースが、着替え持ってきてないから、シャワー浴びないって」
「だから服なら貸すっていっただろ!」
カイがいらついた声を張る。
あたしはエースを見て驚く。さっきと同じ、どろどろに濡れた服のままだ。
「エース! まじで風邪ひくって」
エースはあたしを見ないで、自分のバッグを拾い上げた。
「もういい、みんなには迷惑かけない!」
パオを出て行こうとする。
「エース!」
肩をつかんだけど、振り払われた。
「ここどこだと思ってるの? 一人で帰れるわけないよ?」
つかまえようとしたけど、ひらりと身をかわしてパオを出て行く。
追いかけようとしたあたしに、
「みずき!」
カイが叫んだ。
「あんなやつほっとけって、わけわかんない」
こんなにふうに感情をあらわにするのは久しぶりだ。
あたしはカイを振り向いて、
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