1話 廊下にて 

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「手紙にあったエアちゃんとソラちゃんを見に行くためです」 「よし置いていく」 「なんでだよー!しゃべったじゃんよー!」 寝転がり子供のように駄々をこねるジュン。 目の前に広がる光景は中々に空しいものであった。 「と言うか人の妹と幼馴染見てそんな楽しいか?」 「普通は楽しくない。だがその2人は別だ」 ジュンは起き上がり、懐から一枚の写真を取り出す。 1人の少年の側に2人の少女が立っているものだ。 少年の右側に立つ茶髪で短髪の少女は歯を見せて笑い、左側の銀髪の少女は恥ずかしそうにはにかんでいた。 「この写真が証拠だぁ!」 「......っ!お前いつの間に!」 「盗んでないぜ。カバンから落ちたのを拾っただけ」 ジュンはじっと写真を見つめる。 「前も見たことあったけど、これ入学前?」 「あぁ、6年前のだ」 ヴォルクは素早く写真をふんだくる。「ていうかいつまで見てるんだよ」 「ぶっちゃけどっちが好み?お前ロングヘア好きだからソラちゃんかな?」 「やかましい」 「ソラちゃんの手紙だけ読み直してるの、俺様知ってるぞ」 「......っ!」 「6年間片思いかぁ。健気と言うかこじらせてるというか」 「......」 「わ、悪かったって!そんな怖い顔するなよー」     
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