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『それでは出演者の皆さん、ありがとうございました~!』
客席からの拍手と共に、トークショーが終わりを告げる。
カーテンの隙間から会場の様子を覗くと、ステージ前の広場には沢山の女の子達が集まっていた。
「おい、円陣組むぞ。円陣」
ハルさんに強く肩を抱かれ、五人で円陣を組む。
「みやびちゃん、俺達にエールを送って」
メンバー全員がぎゅっと身を寄せ合う中、隣の葉さんが私に囁きかける。大事な役目を突然振られ、慌てて私は言葉を探した。
「じゃあ、オウルナイトの成功を祈って・・・・・・」
こうなればやけだ。
私は息を吸い、頭に閃いた言葉をそのまま口にした。
「池袋の女の子達に、ときめきを与えるのは誰かなー!?」
「「「「オウルナイトー!!」」」」
ほんの10分ほどの短い出番。
けれど、私達にとって、決して無駄にすることのできないチャンスだった。
「オウルナイトさん、ステージ出て下さい!」
スタッフの合図が掛かると、オウルナイトは一斉にステージへ駆け上がって行った。
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