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「ねえ、この曲知ってる!」
「『明日はキラキラ』だよね? あれ、『踊ってみた』のダンサーさんかな」
「違うよ、乙女ロードのカフェの店員さんだって!」
「カフェ!? 何それすごい!」
「ていうかかっこ良くない?」
「うん。ねえ、ペンラ振ろ、ペンラ」
二人組は持っていた大きなトートバッグからペンライトを取り出す。
客席を見れば多くの女の子達が、自前のペンライトを振ってくれていた。
「こんにちは~! OWLNIGHTで~す!」
間奏でマイクを付けたはやてが客席に向かって呼びかける。彼の合図に従って、客席からは手拍子が生まれた。
「僕達、乙女ロードでカフェをやってます! 池袋を歩き回って一息つきたい女の子のために営業中だよ~!」
流石声優の卵だ。多くの観客を前にして、そのプレッシャーをものともしないはやての姿は印象的だった。
「フクロウ★イケメンパラダイスカフェ、略して『フクパラ』! 皆覚えてね~!」
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