5話「池袋トキメキフェスティバル」

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「・・・・・・みやび、ちょっとそこ座って」  彼に言われるがままに、近くの椅子へ腰を下ろす。  結君も私の前に座ると、履いていた左足のスニーカーを脱いだ。 「本当のことを話そうと思う」  結君はそう言うと、足を組んで右足の太ももに左足首を乗せる。そして、黒いテーパードパンツの左裾をまくって見せた。 「!」  均整の取れた彼の綺麗な足には、ふくらはぎからかかとにかけて、痛々しい一文字の傷跡が残っていた。 「どうしたの、これ・・・・・・」  手術をしたのだろう。メスで切ったような傷だ。両手で口を押さえる私を前に、結君は初めて自分の過去を語った。
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