6話「督促状」

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 ハルさんは葉さんの方を向いた。 「葉、そろそろ話した方が良いんじゃねェか」  彼の提案に、葉さんは小さくため息をつく。 「そうだね。オーナーとして、スタッフへの説明責任はちゃんと果たさないと」  そしてコーヒーカップを置くと、二人の座るテーブルのそばに佇む私を見上げた。 「みやびちゃん。『西池袋抗争』って、知ってる?」 「西池袋抗争・・・・・・?」  きょとんとする私に、葉さんは「いや」と首を振る。 「知っている訳が無いよね。池袋の、黒い歴史」  そう言って、悲しそうに瞳を伏せる。少しだけ考えてから再び顔を上げると、彼は私に向かって語り出した。
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