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「二人ともしっかりして。気持ちは分かるけど、何も知らないお客さんに失礼なことはしちゃ駄目だよ」
カトラリーを片付けてから、二人をキッチンに集める。
開店前にフクパラの危機の話をしてしまったことが間違いだったようだ。
「悪かった。次からは気を付ける」
小さな声で結君は謝る。
「みやびちゃんの言う通り、お客さんには関係ないもんな」
はやても私の言葉を反芻するが、瞳は虚ろでまさしく心ここにあらず、といった状態だった。
(私だって、二人のこんな表情見たくない。でも・・・・・・)
浮かない二人の表情を見て、私もぎゅっと胸が詰まる思いがした。
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