20人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
4話「OWLNIGHT(オウルナイト)、結成」
夜の東池袋中央公園は、昼間の賑わいとは打って変わって深い森の中のような静けさだった。
結君の協力を得てから、フクパラのメンバーはカフェの閉店後を使ってトキフェスのステージに向けた練習を始めた。
「違う。そうじゃない」
結君がはやてのソロパートを遮る。私は慌ててスピーカーから流していた音楽を消した。
「こう。見てて」
結君が地面を蹴る。
「ワン、ツー、スリー。ここでターン」
そして、キレのあるステップで見事なターンを決めた。
(すごい・・・・・・)
無駄の一切無い動きに、私も思わず息を呑む。
普段は無口でつかみどころが無いけれど、踊れば一瞬で周囲を夢中にさせる不思議なオーラが彼にはあった。
最初のコメントを投稿しよう!