枠と境界線

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ちなみに、この辺りに関しては、ぼくに対する、わざとだ。 公園の場所は知っているだろうし、ここで待っておくしかないだろう。 帰り道の途中だが、自宅からはそんなに遠くない。 「なんか……来てくれるんだってさ。だけど本当に」 「大丈夫大丈夫! 秘密は言わないから。厳守ばっちし! うんうん!」 今どき、あまり見ないタイプの(ぼくが興味がないからかもしれない)切るのに失敗したのかなと思いそうな、中途半端な前髪。 そして後ろがなぜかみつあみ。 ──そして、このテンションのセリフ。ぼくと並ぶと違和感しかない。  制服のスカートは膝くらいだったり、靴下も規定のものだったり、ところどころでは、真面目さ(?)が滲んでいる。 「……緊張してきた」 潤みがちの目で呟かれたが、ぼくはなんだか、帰りたい気分だった。人が怖いとかそういう話ではなく、こういう───空気感? 微妙に甘いような、それが、苦手だった。
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