誤字太郎、青春を欧化する。

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「あら、太郎さん。ごきげんよう」 「あぁ、キミか」 この子――金髪碧眼の美少女は、毎朝僕の姿を認める度に執拗に話しかけてくる。可愛いから許されると言うやつだ。 「つれないお方ね……でも、そんな貴方だから気になってしまうのかもしれないわ」 「僕のことが気になる?ははっ、冗談はよしてくれよ。僕はそんな大層な人間じゃないさ」 「いえ、太郎さんは――っ、」 彼女は何かを言いかけていたが、しかし突然高校の校舎内からたくさんの女子生徒が溢れ出した! 「「太郎さん、わたくしと一緒に踊りましょう!」」 「は、いや、えっ?なんで?」 「今宵は鹿鳴館で《だんすぱぁてぃ》ですのよ。――さぁ、太郎さん。どうか私の手をお取りくださいませ」 普通は逆だろう、と思いつつも「喜んで」と答えた。 ――今宵はダンスパーティだ。
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