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部屋に戻ると、昨日の男友達から連絡が来ていた。
掛け直すと
「俺の同級生が、お前の自宅前で事故って死んだって連絡が来た」
「え?!嘘でしょ?!
今、お母さんから聞いた所だったよ!バイク事故でしょ?」
「そう!バイクで事故っただって」
「ねぇ!もしかして夜9時半頃じゃない?」
「そこまでは分からないけど……」
「思い出して!昨日の夜に後部座席に男の人見たんでしょ?
同級生じゃなかった?!」
「ああ……。
あー!マジか!嘘だろ……。どっかで見た事ある奴だと思ったんだよ……」
「確か……Mが後ろに男の人が乗ってるって言った時間、9時半頃だったよ?
Mの同級生が、私の自宅前で亡くなった……。
その時間、うちら一緒に居たって偶然が重なったのかな?」
その3日後
母親と、たまたま買い物の帰り道。
事故のあった脇の電柱に、花を添え手を合わせている女性が居た。
「バイクの人の奥さんかな?」
「多分ね」
「なんか、やりきれない」
彼女のお腹は大きく、もう臨月じゃないのかな?
我が子に会えないまま亡くなるなんて……。
あの奥さんも独りで子供を産み育てるのだろう。
とても切なくなりました。
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