77人が本棚に入れています
本棚に追加
世間体を気にする父は僕の浪人なんて許してくれなくて。
仕方ないから滑り止めで受かったW大に通う為に、東京へ引越してきた。
それでも、僕はW大はどうしても自分が場違いな気がしてしょうがなかった。
どこにいても、誰かから後ろ指を指されているような気がして。
いつでも、どこでも僕は気の休まる時が無かった。
追い討ちをかけたのは、父だった。
僕がT大に行けなかった事は僕よりも、父の方がショックだったみたいで、受験に失敗した僕は、散々父から罵倒され足蹴にされた。
「お前みたいな恥知らずは、サッサと東京へ行ってしまえ」と、僕を追い出した。
大学に通っていても、誰かの視線と父の言葉が僕を苛んだ。
最初のコメントを投稿しよう!