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『ん?W大…。僕は落ちこぼれなんだよ…』
『えっ? いや、だってW大でもスゴイじゃん!』
『いや…、僕は…、T大に行かなきゃならなかったんだ。僕はその為に頑張って来たんだから…』
そっか…、彼は目標の大学に行けなくて、滑り止めで受かった大学に行く事になったけど、それが彼にはスゴイ苦痛だったんだ…。
きっと周りの人も、W大だってスゴイよ、とか色々励ましたんだろうけど、彼にはT大以外の学校は意味が無かったんだろうな…。
そんな事を思った私は、彼を見捨てられなくなってしまった。
自分が彼のなにがしかの力になれれば…と、思ったんだ。
それが、元揮と私の不思議な関係の始まりだった。
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