星無しと見なされた者

10/15
前へ
/119ページ
次へ
ところ変わって、ここは東厳郷の『星降る森』最深部。 超危険な星獣が生息していることから、ギルド『神聖なる仙境』の管理下に置かれている場所だった。 そんな場所を1人の老婆が悠々と歩いている。 「さて、今日はこんなもんで良いかの」 大きな籠を背負った老婆は、その籠の中になにやら青白く光り輝く植物を大量に入れている。 踵を返し、来た道を帰ろうとしているところに、大型星獣で危険度Sランクの『ボルケーノドラゴン』の亜種が行く手を阻む。 亜種になることで、凶暴性が倍増するため危険度はSSランクとなる星獣だ。 「おやおや、亜種とはまた珍しい子が出てきたわい。  召喚!〈りゅうこつ座‐茶々〉!久しぶりに星装形式じゃよ」 りゅうこつ座の星座が浮かび上がると、骨だけで象られた龍が召喚された。 その龍は瞬く間に形を変えて、老婆の鎧となっていく。 老婆の姿は骨の羽を持ち、龍の骨で身を覆っているため禍々しいものとなった。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加