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「メ、メインカメラが潰された!」
「ジ、ジンズ! い、今、助ける!」
ブレリーはそう言うと、ジンズの乗るライドウェアの頭部を鷲掴みにしている国連軍製の黒いライドウェアに照準を合わせる。
だが、黒のライドウェアは、まるで見えてたと言わんばかりに、ジンズのライドウェアを振り回し、射軸をさえぎる。
「う、うわぁぁ、ブ、ブレリー少尉!」
振り回されたジンズはたまらず助けを呼ぶ。
このまま発砲すれば、ジンズに当たってしまう……
「ジンズ!射軸を塞がれた! 自力で脱出できないか!」
「や、やってみます!」
ジンズは、自分の乗るライドウェアの頭部を鷲掴みしている黒いライドウェアの腕を掴み返す。
すると、黒いライドウェアは、ジンズから取り上げたライフルを捨て、身構えた。
その刹那、見たこともない武器で、ジンズのライドウェアが激しく撃打された!
「うああぁぁ!」
「ジ、ジンズ!」
無線が途切れ、完膚なきまでに殴打されるジンズのライドウェア。
「ジ、ジンズ…」
装甲や部品を撒き散らし、原形を留めないほどの姿に成り果てたジンズのライドウェアに、ブレリーは恐怖し、気が付けば、その場を離脱していた。
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