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均衡を失った巨大な建造物は、崩れながら破片を撒き散らし、歪みにより出来た隙間からは、火星の赤い大地が見えた。
「操縦出来るんだろ!やってくれ!」
必死に懇願するヴァイル。
だが、返答はない。
自暴自棄になっているのか……或いは…
崩れゆくイヴェアリス……。
「頼む……」
破片が飛び散る構内の中、ヴァイルは小声で呟いた。
その時、新型ライドウェアがゆっくりと動きだし、無重力の中、イヴェアリスの開口部へと向かい始めた!
「すみません、操縦の勝手が若干違ってたので手間取ってました。」
マリアの声だった。
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