閃光

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「なーんだ。そういう事なら早く言ってよー!早とちりしちゃったじゃない!」 「僕が悪いのか.....?」 何か色々とあってから数分後。 閃光サマの誤解を解いた僕は溜息を吐きながら料理を作っていた。 因みに彼女はお昼ご飯を食べに来たんだとか。もうそんな時間かと思ったのは余談だ。 「しっかし、シュウ君がキーブレードを振ってるなんて.....毎日やってるの?」 「まぁね。鈍るのは良くないし、もしもの時にユウキ達を助けられないでしょ?はい、お待ち通様。」 嘘は吐いてない。実際そうだし、そもそも元々の目的がそれだ。彼女達を助ける為だけに僕は動こう、なんて馬鹿げたことを最初に決めていたのだから。今は勿論それじゃない...じゃなくて、それだけじゃないけど。 「.....うん、美味しい。どうやってもシュウ君には勝てないなぁー。」 「何言ってるんだか。僕が直々に教えた君なら十分勝てると思うけど?」 まぁ、教えたといっても独自に編み出した調味料のレシピを教えただけなんだが。 因みに教えたのは【蕎麦汁】だったりする。アレ結構使えるんだよね。蕎麦は勿論カツ丼とかにも。 「さてさて.....どうしたんだい?君みたいな珍しい客が来るなんて。」 突然で申し訳ないが、早速用件を聞く。 彼女はあくまでも“副団長”。今日は休みじゃない筈。 それなのに此処へ来たって事は、【血盟騎士団】副団長として何か報告があるんだろう。 「.....もうすぐキリト君と74層に行くんだけど.....何かありそうで。それで、貴方の意見を聞きたいのよ。」 「意見、ねぇ。それなら行くなって言いたいんだけど.....ま、無理だよね。」 アレ?ホントに個人として来たのか。...まぁいいや。 それよりも。ふむ.....74層、か。クォーターの1層前だから全てに気をつけろ、って言いたいけど。 生憎と人間は完璧な事は出来ないからね。どうしたものか。 「.....そろそろ結晶無効エリアとかが出てくるんじゃない?それさえ気を付けてれば大丈夫でしょ。」 「結晶無効エリア.....。.....うん、分かったわ。アドバイスありがとう。」 「どういたしまして。」 まぁ、その日はユウキ達も前線に居る事だろうし。大丈夫でしょ。 そして、僕は閃光サマを見送った。 その油断が、彼女達に危険を及ぼすとは知らずに。
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