死神騎士(5)

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復讐の為に、たくさんの命を奪った俺。 憎しみ、恨み、妬み、たくさんの汚い感情を抱いた俺。 せっかくの命を自ら絶った俺。 そんな愚かな俺には、もう決して逢えないと思っていた。 全身の力が一気に抜けて、崩れるように両膝をついて泣き(わめ)く俺を、この世では足の不自由のなくなったリアナが歩み寄ってきて、優しく抱き包んでくれる。 「お疲れ様、頑張ったね。 もう、いいよ。たくさん泣いて、いいよ」 一度離れ離れになった時には出なかった涙が出た瞬間(とき)。俺の世界にもようやく色が戻り、いつしか真っ白だった髪も元に戻っていた。 「おかえりなさい、お兄ちゃん!」 「っ……ただいま。リアナ、みんな……ッ」 花畑だった一面に優しい風が吹き、その場所は次第に故郷の村へと変わる。 もう一度、逢いたいーー。 毎日のように祈り続けていた願いが叶って、俺は再び笑う事が出来た。 俺が還ってくる日を、リアナや村のみんなはずっとずっと待っていてくれたんだ。 行商に行った俺を、いつも暖かく迎えてくれた、あの日のようにーーー。 ーENDー
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