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死神騎士(2)
俺達の世界は、いわゆる戦乱の世。
物心がついた頃から、戦に怯えて過ごす毎日だった。
その先にある未来が自分達の平和だと信じて、騎士の息子はもちろん、戦力になると自国の王が判断すれば農民の息子でさえも国の為に戦わなくてはいけない。
”男は国の為に戦う”、それが当たり前だった。
だが、俺は”ある時”までずっと騎士になる事を拒んできた。
理由は、二つ下の妹リアナが生まれつき身体に障害を持っており、一生歩けない生活を余儀なくされていたからだ。
俺達の家は農家だったが父は戦に駆り出され還らぬ人となり、元々身体の弱かった母は俺が12歳の時に亡くなってしまった。
女一人生きていくには厳しい世の中。ましてや、歩けない妹がたった一人で生活出来る訳がない。
他に妹を預けられる身内も近くにいなかった俺は、特例で騎士になる事を免れていた。
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