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その言葉は、玲司に衝撃を与えるのに十分すぎるものだった。
まるで、頭を鉄の棒で叩かれたような衝撃だ。
「本当に……思い出せないのか」
「ああ、全く」
「……なんで? あんなに話を聞いてくれたのは……一体なんだったの?」
「全部下心があったからだ。お前が酔って俺の家に招き入れたときも、お前の記憶がなくなるのをいいことにいつも手を出していた」
「は!?」
「キスもした。身体も弄らせてもらった。……本当に、面目ない」
「そんなのさあ、謝って済むことじゃないだろ! お前は酔っているからって手を出してもいいと思ったのか? じゃあ、自分がそんなことをされたらどう思う?」
「……不快だよ」
「俺だってそうだよ! ……なんで? どうして……」
玲司の中の峰旗のイメージが段々悪くなっていく。記憶がないからよかったものの、もし玲司に記憶があったらどうするつもりだったのだろうか。
キスをされていた。しかも、身体を弄られていた。
「身体弄るって、どこまで?」
「少しお前のものを握っただけだ。後ろは弄っていない。……後ろを弄ったら、俺が止められなくなるから」
「……」
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