偽りの友情

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 頭の中が怒りで埋まっていくのがわかる。  峰旗に対しても怒っているが、なによりも腹が立つのは自分に対してだ。どうして、峰旗の本当の姿に気づくことができなかったのだろうか。  怒りを鎮めるために、奥歯をぎりっと噛む。ここで怒りを露わにしても、峰旗に対する怒りが増えていくだけだ。なんとか、耐える。 「……お前は」 「なんだ?」 「俺のこと、好きなの?」  自意識過剰な奴が言うような台詞だが、聞かずにはいられなかった。峰旗の目が玲司のことを見据える。その目には三日前に向けられた欲情が込められたもので、明らかにそこに好意はないと思った。  好意がない、という玲司の読みが当たって欲しくなかったのだが……奇しくも、当たってしまった。 「わからない。でも、お前のことは抱きたいと思う」 「は……」 「これが好きというのかわからない。ただ、エロい目で見ていただけだ。セックスしたいし、ぐちゃぐちゃにしたい」 「っ、おまえ……」 「お前と恋人関係になりたいんじゃないんだ。お前とセックスがしたいんだよ」 「セフレになりたいってことか?」 「……ああ、そうだな。そう捉えてくれて構わない」
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