小説家さんとSNS

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 そもそも、何でこんな暗い中で花なんて撮ろうとしているんだろう。花に詳しいなら最初の投稿を花の写真にする意味があるのだろうが、そういう訳でも無いのに近所の公園に咲いてました。なんて投稿したところで誰の目にも留まらないに決まっている。  今日は諦めて明日がんばればいいかなぁ。でも、未だにプロットも真っ白のままなのにこのまま帰ったら考えるべきことそっちのけで投稿をどうするのかばかり考えてしまいそうだ。  せめて何を投稿するかぐらい決めてから帰らないと。  自分に関係があることで人の目を惹きそうなもの、かぁ。  確かすべり台の近くにベンチがあったはずだ。中腰だった姿勢を元に戻して移動しようとした瞬間、肩にぽん、と何かが当たる。  木の枝でも、当たったかな?  そう思おうとするけれど自分の背後にそんな大きさの木なんて無かったはずで。  気のせいかもしれない。そう思おうとしたのに再びぽん、と肩に何かが当たる。 「フミさん?」 「ぅわわ、ご、ごめんなさい!」  よろけながら振り返って、倒れそうになったところをひょいと腰を支えて助けられる。 「大河、さん?」  目の前にいたのは昨日の夜にここから離れた街の公園で会った会った赤い髪の男性。 「びっくりした」  驚いて固まったいると先に口を開いたのは大河さん。 「びっくりした。はこっちのセリフです。いきなり肩を叩くからその、」 「お化けかと思った?」     
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