#003 09.02.03 -Craig side-

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「あの父親に自分の人生を決められるのが嫌で、結構精神的なダメージがデカかったんだと思う」 「………なるほどね。聞いちゃいたけど、お前の親父さんはすごいね、色んな意味で」 クレイグは自分で話していて相当落ちたらしい。眉間のシワが取れない。 「………その当時、この夏にピアーズと一緒に一泊の旅行に行ったって話してあると思う」 「うん、聞いたね。そこでピアーズのことを愛してるって気づいた?」 「……ああ」。さらに付け加えるとすれば、…このあと、実は一回、冬だったな。俺は欲望に任せてピアーズを抱いてる。お前らには言ってなかったけどな」 「…あー、なんていうか、もう本当に精神的にきてたんだな。そういや一時期、ピアーズの様子がおかしい時があった気がするよ。お前はいつも通りだったから気のせいかと思ってたけどね」 廊下から賑やかな三人の声が聞こえてくる。 「上がってきちゃったねたな。話の続きは、どうする?」 「とりあえず入ろう。一回シャワーでこの気持ちも流したい。いいタイミングだ」 クレイグは立ち上がった。そしてベッドに置いていたバスローブとタオルを手に取る。コンラッドも同じく立ち上がった。 「なら続きはバスルームで、だな」 「妙なニュアンスつけんな」 「俺はピアーズじゃないよ」 「………おい、それはたちの悪いジョークだ」 クレイグはコーヒーを飲みながら、コンラッドはベッドに寝転がって天井を見つめながら、三人が部屋に到着するのを待った。
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