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コンラッドが首を傾げてどこか見透かしたような視線をよこす。
「……別に。女にモテる方法でも教えてもらおうかなって」
「そんなの、じっくり目をみて話をきいてやればいいのさ」
「その顔だから、言えることだよ」
ピアーズは皮肉たっぷりに言ってやった。コンラッドもそれをわかっていたようで、くすくすと笑う。
「そりゃ光栄」
「分かってるんだろ、自分でも」
意地悪なことを言っていることはわかっている。それでもなんとなく、余裕のあるその視線に抗いたくてピアーズはつっけんどんな態度をとった。
「好きだって言ってくれる女性が、他の男よりは多いってのは自覚してる」
「このエロ男」
「それはどっちかな。さっき、ぼーっとしてたけど何考えてたんだ?」
「……うるさい」
投げつけるように言葉を吐いたピアーズに、コンラッドはにやりと笑った。
「お前昔からそうだけど、あまり周りに遠慮するなよ? もう少しお前は本音を言ったほうがいい」
「いつも本音で生きてるよ」
「そんなことないだろ。伊達に幼馴染やってきたんじゃない」
実はコンラッドとは長く幼馴染と言われる関係だ。
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