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「タダシ、算数のノートって今宿題をやっている、これ?」
「そうだよ」
「ちょっと良い?」
母親はノートを取りあげると、パラパラとめくった。
「まだ、全然残ってるじゃない。それと鉛筆は?」
「これ」
タダシは今使っていた鉛筆を母親の目の前に突き出した。
「これも、まだまだ使える!」
「えー、新しいの買ってよ!」
タダシは不満そうに言うと、何かしら理由をつけて新しいノートと鉛筆を買わせようとした。このようなやり取りは、今まで幾度となく繰り返されてきた。
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