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紙をテーブルに戻し、表を向けて広げようとした瞬間。
リュシアンの指が触れた魔法陣がいきなりカッと眩しく瞬いた。目がくらんで顔を背けたリュシアンが、次にテーブルを見た時にはそこに何もなかった。
「え……?」
どうやら跡形もなく燃え尽きてしまったようである。
呆然としたリュシアンは、答えを求めるように教会の職員の顔を見たが、彼女もまた唖然とした顔をしていて言葉もない。
思わず母親の顔を見たが、これまた同じである。
唯一、妹だけが純粋にびっくりした顔をしていた。
な、なにコレ?
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