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先ほども言ったが、属性というのは魔力の出口だ。
火、風、水、雷、土、光、闇の七属性のいずれか、または複数が使えてこその魔法使いなのだ。ちなみに複数の属性が使える者は、複合属性の魔法を操る者もいるらしい。
無属性はそれらとは別物、いわゆる「気」のようなものだ。
身体強化、体力の自動回復、各種レジストなど。もちろん利便性はよく、魔力が大きければかなりの身体能力の底上げが可能といえる。
だがこれはどちらかと言えば近接武器向きの能力だ。
実際、複数の属性を持つ魔法使いに特化した者は、なぜか無属性をうまく使えないことが多い。そのため無属性はむしろ魔法ではなく、剣術や体術などに分類されていた。
まあ、だけど。
どうやら魔力だけは豊富にあるようなので、この貧弱な身体でも武器で戦えそうなのは素直に嬉しい。
今度、兄の剣術指南の先生に無属性魔法のことを聞いてみよう。
こうしてリュシアンの魔力検査は、無事(?)に終わったのである。
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