第二章 笑う仮面が不吉を運ぶ

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気が付くと俺は、見知らぬ所で目を覚ます。 「ここは、何処なんだ!!」 叫んでみても、声は荒野に呑み込まれていく。 得体の知れない恐怖で、パニック寸前の俺の耳に 更なる恐怖の囁きが聴こえ出す。 『魔剣を呼び戦え、さすれば道は開かれる』 低く淀んだ不気味な声が脳裏に響く。 俺は、どうしてしまったのか? 既に気がふれているのか俺は? 「我は,ヒトクチ!お主を守護する者お主はえらばれた」 再び脳裏に響く声は、不気味であるが恐怖は感じなかった。 「守護者なら此処は何処か知っているのか?」 傍目には、大きな独り言だが誰もいないから気にならない。 「ここは、狭間の世界魔が住む所なり」 淡々と脳裏に響く声は、穏やかで落ち着く。 「一刻の猶予はない。武器を呼べ!」 ぶっきらぼうな声音が響く 「武器を呼べと言われても、やり方を教えらがれ!」 一方的に分け分らん事ばかり言われると腹も立つ。 「ただ強く欲するればいい」 ぶっきらぼうな回答が脳裏に響く 俺は、天に右手を翳し叫ぶ。 「この世界で生き残るだけの力を俺に!!」 その刹那空に現れたひと振りの剣を無意識に握っていた。
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