0人が本棚に入れています
本棚に追加
あなたは言ったね。
私だって甘えたいんだ。
ひとりで解決できるし大概のことは音楽を聴けば
大丈夫なんだって。
でもあなたは言ったね。
君に甘えたいんだって。
でも私の理性がそれを
抑えてしまった。って。
私を好きでいてくれているあなたに、
付き合えないことがわかっているあなたに
私が辛いからって甘えられないよって。
僕は改めて思った。なんて素晴らしい女性なんだろうか。
あなたになら裏切られてもいい
あなたになら弄ばれてもいい。
あなたが見せてくれた一夜限りの一瞬の弱さは
紛れもなく本当に純粋なあなたの気持ちだったのだから。
僕は一生あなたに想いを寄せるでしょう。
その一生がたとえ無駄でも、
あなたは別の誰かに僕に見せた以上の弱さを見せたとしても
僕はあなたを愛しているよ
だから言ったんだ。
今日ぐらい、いいじゃないか。
それぐらい甘えてくれたっていいじゃないか。
僕に甘えてくれたっていいじゃないか。
君は隣に座りしばらく黙って考え込んでいた。
僕は静かに彼女を待ち木々の間から見える月を見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!