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第一話
= ボウリング場で頭を打って死ぬ =
どうやらこれが俺の死に方らしい。
俺の名前は峰ひろし、男、35歳、A型。
東京に上京してきて15年、ミュージシャンになりたくてバンド活動やら何やらしてきたけど、音楽仲間に逃げられて、活動できなくなり今は何もしていない。だらだらバイトして稼いだ金を家賃にあてる日々をただただ過ごしている。
もちろんそんな生活だから高い家賃のマンションなぞ住めるはずもなく、ボロいアパート暮らしだ。家賃35000円、1K、風呂なし、洗濯機は外、雨が降れば雨音がうるさくておちおち寝られない、そんな生活。
バンド活動をしなくなってからは何もすることが無く、寝てばかりだ。夜、眠りにつくと半年ほど前から毎日のように同じ夢を見るようになった。その夢の中で俺はボウリングをしている。俺はボウルを投げる、コケる、頭を打つ、死ぬ。
半年間、ほぼ毎日この同じ夢を見てる。「始めは嫌な夢を見たな~」で済ませていたがさすがに数十回も同じ夢を見ると、俺の死に方が「ボウリング場で頭を打って死ぬ」という死に方なのではないか?と思えるようになってきた。
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