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「そろそろ窓閉めろよ。寒くないのか?皮膚が分厚いのかなぁ」
目黒に変な言葉を言われて、翼はムッとしながら窓を閉める。
「あーソバカス」
「なんですか?」
まだ何か妙なことを言いたいのかと言うように翼は、むぅっと?を膨らませた。
「膨れた顔もかわいいのな、おまえって」
「ぅっ!」
呻くしか無かった。
からかわれて、嬉しいはずない。
それなのに、どうしてだろう。
チーム長といると、気分があがる。口が達者になる。なんていうか身体全体が高揚するのだ。
徹といた時にこんな風に感じたことは一度も無かったと思う。
それなりに楽しく過ごしてもいたが、気分が高揚するなんてことは無かった。
私、どうしちゃったんだろう。
別な方へ意識を集中させたくて前を向き黙った翼は、前方を走る車のナンバーを記憶するくらい真剣に見つめた。
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