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第壱話 新婚
私たちの一日はここから始まる。
「あんた!朝食出来たよ!」
「は~い…」
今日の朝食は、油揚げと豆腐の味噌汁と、餅米入りの白米と、鮭焼きだ。
「んー!いい香り!」
私の夫が適当な服装で現れた。
「ちょっと、食べ終わったらちゃんと着なよ」
「分かってるよ、いただきますー!」
夫は手を合わせて大きな声で言ってから、食べ始めた。
「ねぇねぇ、もうちょっと小遣いを…」
「小遣いがなんだって?」
「な、なんでもないです…」
私は皿洗いを終えて、夫のそばに弁当を置いた。
「はい、忘れたらただじゃおかないから」
「わ、分かった。」
夫はしっかりと服装を整えて、カバンを持った。
私は夫が出るので、ドアを開けると、出迎えの夫の専門運転手が来ていた。
「大王様、おはようございます。」
「おはよう!今日はいい天気だね~!」
「周り見渡しても、血の色しかないよ?」
「じゃあ行ってくるね~」
「頑張ってらっしゃい」
夫は車に乗り、仕事場に向かった。
私は家に戻ると、テーブルの上に置いてあった物を見つけた。
「あ。」
そこには私が朝作った弁当が置いてあった。
「あの野郎…」
私は背後に真っ赤な炎が現れた。
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