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「…良くわかんないけど、それって別れ話なの? そんな超雑い別れ方ってある? なんか最初っから本気じゃなかったんじゃないのっていう印象…。ミカちゃんに直接会ったことないけどさ、なんかムカつく…」
北斗が顔を上げた。睫毛が濡れて、本当に涙を流して泣いている顔を見せられて、胸が引っ掻かれたみたいにヒリヒリする。
「俺、キス止まりだったんだ」
「え?!」
いきなりの告白に、また唖然。
「クリスマスまで待ってって言われてた…」
「…っは」と、思わず笑いにもならない返事をする。北斗は、不貞腐れたガキみたいな顔で、私をじっと見つめてくる。
「…なんだよ、その顔」
「目と目で通じ合わないかなと思って…」
「何言ってんの?」
「俺のこの期待に膨らんだ胸と股間をどうしてくれようかって相談なんだけど」
私は咥えていたケンタッキー・フライド・チキンをぼとっとこたつ布団の上に落としてしまった。
こいつ、今なんて言った??
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