ふたりの想い

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「ところで何か聞きたいことあったんだよな? 何?」 ハンバーグを口に運びながら天宮アンリに訪ねた。 彼女もフォークでくるくるしたパスタを上品に口に運んでいる。 「あ、うん そーだね…」 先程と比べ煮え切らない態度でサラダに手を付けている。 何だか急に人が変わってしまったような印象を覚えた。 「なんか言いにくい事?」 「うーん そんな事…ないんだけどさ…」 天宮はブドウ味のソーダを口に付けながら目線を下に向けている。 どうにも聞きにくい事なのだなと察し、余り深追いしないように別の話題を探す。 「そういえば、天宮って前はどこの学校にいたんだ?」 「東の方だよー 何もない田舎なんだぁ でもその町私好きだったんだー 特にあのラーメン屋はさいっこう!!」
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