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でも尻尾を動かすのはとても上手で、誰もが褒めてくれる。何だか尾が二本あるみたいだって。それに口笛の旨さは誰にも負けないよ。
いつもは青い壁の中で暮らしているんだけれど、少し大きくなったある日、僕らは初めて大きな家に移された。そこは家族全員がいても、まだ競争できるコースが二本も取れる広さだった。それに潜れる深さも全然違う。ママが言っていた広い世界って、この場所に違いないと確信した。
ここで僕は、仲間たちが見せた行動に目を丸くした。
コースの端まで悠然と泳いだその大人が、とつぜん腰と尾を巧みにしならせ、猛スピードで中央まで駆け込んで――
大ジャンプ!
彼は弧を描いて、そのまま見事に水の中に戻ってきた。顔を出していた僕と子どもたちは、目を釘付けにして、次々と仲間たちの華麗な技を見ていた。飛び散る水流を避けもせず、顔に浴びながら。
だからここの場所は、空がとても高くて、水の底が深いんだ! そして僕たちは飛べるんだ!
生まれて初めて心からびっくりして、ドキドキして眠れない一日になった。
次の日からすぐに、僕たちの遊びが「ジャンプごっこ」になったのは言うまでもないよね。
器用な仲間のひとりなんかは数日で、水の上に飛び出せるようになっていた。
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