潮村芙美花との再会

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そして次の日曜の朝11時に、あの日マルちゃんを降ろした同じ場所で待ち合わせして、『野北』の海へ下道を通り車を走らせる。 2時間ちょっとで野北の海に着く。    海沿いの二車線の道路の横にある       駐車場に車をとめた。 車を降りるとちょっとだけ寂しそうに      人がいなくなった浜辺が      僕たちを迎えてくれた。 優香と付き合うきっかけになった    あのキャンプにはマルちゃんもいた。       少し気まずい空気を振り払う。 「下に降りようか?」 「はい」 そう言った彼女の手を引いて    少し急になった坂を駆け足で降りると、  浜辺に置き忘れられたキャンプの跡と思える   少し大きな枯れかかった木に彼女が(つまず)いた。 その勢いのまま僕に寄りかかると      また僕の心は小さく声をあげた。 「大丈夫?ごめん走ったから」 「だいじょうぶ!」 笑いながらピースする。
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