53人が本棚に入れています
本棚に追加
着替えたのだろう。以前に外から覗いた時のように、あの青のホットパンツ姿で柔らかい足を剥きだしにしている。膝を曲げて、チカチカと小さく賑わう画面を黙って観ている。
夏目は肋骨を引き攣(つ)らせながら呼んだ。
「よ、──よう香さん」
だが相手はこちらを向かない。
「よう香さん?」
まだ向かない。
夏目は暫く困惑し、汗だくになり、思案のあと言った。
「あのう……、黙って侵入してしまって、すみません。……僕はなんだか喉が渇いてしまって。──何か、飲み物を頂けないでしょうか」
最初のコメントを投稿しよう!