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「良くないこと.....とは?」
ノアは恐る恐る聞いた。
確かに嫌な予感はする。しかし、ノアにはこれから何が起ころうとしているかなど見当もつかなかった。
それはルシアも同じようで、ただノアの質問の答えを待ち構えていた。
ノームは目を伏せ、再び紅茶を一口。
それから、ゆっくりと話した。
「そうですね.....。私たち、四大精霊それぞれの力全てを集めたら、強大な力を手に入れる事ができる。そんなお話、聞いた事ありますか?」
ノームはそう二人に尋ねた。
二人は頷く。
この世界では有名な話である。
四大精霊の力を全て手に入れる事で、強大な力を得ることが出来る。
その力で世界を救う事が出来れば、崩壊させることも出来る。
力の持ち主によっては、とんでもないことが起こりうるというもの。
この世界には、そんな言い伝えがあった。
しかし、この話は一種の夢物語のような、おとぎ話のような感覚でしか捉えられていなかった。
少なくとも、この時までは。
「まさか.....」
ルシアはある結論に至り、思わずそう零した。
冷や汗がルシアの頬を伝う。
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