第1章 揺れて…。

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「凪、今日から放課後補習だよね~数学の!」優香が帰り支度をしながら 声をかけてきた。「そう…ヤダよぅ。」「なんで?高杉先生と二人っきり なんていいじゃない。イケメンだよ~」「じゃあ、優香もやろうょ!イケメンと数学」「やだよ!私、テスト悪くなかったもんね。」 そうだよね~。数学が出来ず、おっちょこちょいの私が一番悪いのです。 観念して数学準備室に向かう。 「失礼します…。」おそるおそる入ると、高杉先生が振り返った。「あ、もうそんな時間? 今片付けるから…。1年生の時の教科書持ってきた?」「はい、持って来ました。」 相変わらず爽やか。 でも数学…好きじゃない。 「一瀬、数学どの辺から分からなくなったかが、そもそも分からないんじゃない?入試の時の数学は悪くなかったから。とりあえず、1年の時からの各分野の小テストをやって、一瀬の分からずポイントを一緒に探そう。まだ大学入試まで時間はある」 先生、入試の数学も見たんだ…。 私 ヤダ、ヤダって言ってばっかりなのに、先生色々考えてくれるんだな~反省。
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