第4話「くまのきょうだい」

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「それじゃあ、行きましょうか。メルも日が暮れるころにはどこかに腰を落ち着けるだろうから、見つけやすいと思うわ」 「ああ。助かるよ」 「じゃあまたね。お兄ちゃん!」 「ああ、気をつけてな」 ダディズリーは大きな腕を振りました。 「ありがとう。ダディズリー」 「おう。妹にちょっかい出すんじゃねえぞ?」 「出さないよ!」 ダディズリーに見送られながら、クゥとわきは歩き出しました。わきはいよいよユニコーンに会えるのだと期待に胸が高鳴りましたが、同時に不安もありました。 ただ夢を叶えたくてやって来ただけなのに、気付かないうちに『何か大きな流れ』のようなものにのみ込まれているんじゃないか。 わきはそんな気がしてなりませんでした。 遠く雲の海に太陽が沈んでいるのか、空を見上げれば、徐々に藍色に染まる空にはキラキラと星が輝いていました。
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