惨劇・ワンウッド傭兵隊編・捕縛

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マスタールーム 宝箱に入れられていた呪い付きの槍により損害を受けながらもそれを無視して進撃する事を選択した下級幕僚とワンウッド傭兵隊、その様子はマスタールームでも確認されており、それを見ていたアイリスは蔑みの視線で進撃する彼等を見ながら口を開いた。 「ふーん、このまま進撃ねえ、結構な損害出したと思うんだけど……ダンジョン攻略経験があるみたいだけど大した事は無さそうね、こいつ等の能力だと死霊騎士の所まで行けるかも怪しいわね」 アイリスはそこで一度言葉を区切ると暫く進撃するワンウッド傭兵隊を見据え、その後に興味を喪った様にゆっくりと頭(かぶり)を振りながらミリアリア達に視線を向けて口を開く。 「こいつ等の事はもう良いわね、話を残党狩部隊本隊に移しましょう」 「見つけたのか!?」 アイリスの言葉を受けたミリアリアが思わず身を乗り出しながら声をあげるとライナ達も同じ様に身を乗り出し、それを目にしたアイリスは頷きながらダンジョンを中心とした周辺の地図を表示させ、その一点を示しながら言葉を続ける。 「連中はここに陣営を築いて駐留してるわ、単なる陣営にしては造りがしっかりしてるから後々には砦にして開拓拠点にでもするつもりかも知れないわね」 「この辺は、確か良質の琥珀が産出している筈です、最近発見された鉱脈で開発計画が出た際は私達第四騎士団が開発隊を護衛する事になっていました」 アイリスが説明しているとアイリスの示す先を見詰めていたアリーシャが声をあげ、それを聞いたライナとリーナが頷いているのを見たアイリスは冷たい笑みを浮かべながら口を開いた。 「ふうん、良質の琥珀がとれる鉱脈ねえ、そこを開発する為に造った陣営が一夜で壊滅しちゃったら連中の計画ってかなり滅茶苦茶になっちゃうわねえ」 「一夜で壊滅って、そんな事が可能なのか?このダンジョンにいる戦力を使えば可能だろうが、確かダンジョンにいるモンスターはダンジョンの外には出られない筈だが?」 アイリスの呟きを聞いたミリアリアは怪訝そうな面持ちで問いかけ、アイリスは頷いた後に言葉を続けた。
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