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空は・こんなにも青いものなのだ
入学式の後・私は芝生にきちんと両手を組んで膝を抱えたり上を観たりして座っていた/特に理由はない・それでも理由をつけるのであれば 現実からの逃避にある/文芸部の部長らしい私の今日やるべき責任らしいサークル勧誘という仕事からの逃避
南多摩高等学校の規定によると5人いないと同好会に格下げになるとともに 予算措置はなくなってしまうらしい
でもね・雲が無い青空は 時間の経過が分かりにくいことは解った/雲が形を変え流れていく空の時間も好きだったけれど
ふと・視界に何かが入ってきた/ 違う・誰かが少年で・紙を持っている
それが新入生と入部募集のチラシだと気づくまでの数秒間が・とても長く・心臓の鼓動がゆっくりと聴こえた
「ねえ・青空部に入らない?」
そう言ってから・何だそれっ? と自問自答の早押しボタンを押そうとする私より前に
「あおぞらぶ?ですか?」 と少年に聞き返された
驚かせる意図とか作戦は持ち合わせていなかったけど・青空部・ってステキには言えた
「いいですよ・入部します」
その返事に 私の方が驚いた/ だから小さく笑ってごまかした
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