第1話2

3/16
前へ
/16ページ
次へ
何で?父さんが泣くの? 苛められてるのは、母さんだよ? 叩かれてるのは、母さんなのに、何で?父さんが泣いてるの? あの日、又父さんが仕事から帰ってくると 何時ものようにご飯は味なんか解らなかった。 父さんも黙ってご飯を食べると又お酒を飲み出した 僕が見てると、父さんと目があった。 「明人、さっさと食わないか??何時も何時もダラダラと」 父さんが箸をバンッと大きな音を立てて置いた。 僕はビクッとして父さんを見た。 「何だ??その目は」 すると向かいに座ってた母さんが僕の側に来て 「この子には手を出さないで??この子に手を出したら私、あんたを殺すからね??」 「なに~??」 父さんが又母さんを苛める!と思うと体が震えた。 すると母さんは又ぎゆっと強く僕を抱いた。父さんは何もしなかった。 母さんの腕の隙間から見ると父さんは背中を向けてお酒を飲んでた。 夜中、寝てたら大きな音が聞こえた。僕は側を見ると母さんが居なかった。 「母さん・・・」 僕は目を擦りながら隣の明かりが付いてる部屋の襖の隙間から見た。 又父さんが母さんを苛めてた。今日は母さんが、あの絶対泣かない!強い母さんが泣いてた! 「母さんが泣いてる」 あの父さんに、どんなに苛められても泣かなかった母さんが泣いてる。 僕はビックリして襖を開けて叫んでた。 「父さんのばか野郎、もう母さんを苛めるな~??」 僕は泣きながら母さんの所へ行き父さんと母さんの間に立った。 「何だと~明人今何て言った。父さんにばか野郎って言ったな」 父さんの右手が上がった。 僕は父さんに叩かれても良いと思った。 涙と鼻水でグチャグチャに成った僕の顔を父さんはじっと見てた。 母さんが「明人」と言うと僕を後ろから抱き締めて 「父さんにバカ野郎何てダメよ、父さんに謝りなさい」 「お願い、この子には手を上げないで」 母さんに抱かれると僕は泣いた。母さんみたいに声を出さずに泣きたいけど僕には出来なかった。 父さんは右手をゆっくり下ろすと又後ろを向いて酒をのみ出した。 明人の場合・3へ続く?
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加