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「母さんっ大丈夫」
母さんの顔を覗くと赤い血が額を伝い鼻の所まで流れてた。父さんが心配そうな顔をして明人の側に来て母さんを覗き込んだ。
「すまない・・・大丈夫か?」
「父さんなんか母さんに近づくな!」
そう言うと僕は体一杯の力を出して、父さんの体を押した。酔ってた父さんの体が簡単に転がった
「明人、母さんは大丈夫だからティッシュ取ってきてくれる」
母さんが額を押さえながら言った。今、母さんの側を離れたくなかった。
けど母さんの頼みだからきかないと、血を拭かないと、ティッシュはテーブルの上だ。
直ぐだ、父さんを睨んで明人はティッシュを取りに行った。
何時も置いてる所にティッシュが無かった。
探したら部屋の片隅に落ちていた。取って振り向くと母さんが見えなかった。
父さんの大きな背中しか見えなかった。
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