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朦朧とする意識が覚醒していく、目を開けると眩い白い光が差してくる。
俺は死んだんじゃないのか……。
ゆっくりと上半身を上げようとするとあることに気付く。
地面が恐ろしく冷たい……ここはどこだ?
恐る恐る目を開くとそこには真っ白に彩られた雪原が広がっていた。
更にもうひとつ気付いたことがある。それは身体の大きさだ。
なんだ?この手、この足、この胸………胸?!
視線を下ろすと男には決してないものが目に入ってくる。それは決して大きくなく、しかしまな板と呼ばれるほど無いという程でもない、まさに丁度いいその一言に尽きる程のサイズ。
って、そんな事じゃない。ここは何処だ、そしてこの体は誰だ。
━━━ギュッ、ギュッ
俺が困惑していると背後から雪を踏みしめる音が聞こえてくる。
その音を聞き咄嗟に後ろを振り返るとそのには角を生やした大男が立っていた。
「ヒイィィ?!」
「何故そこで驚く、意味が分からんぞ」
「あ、ご、ごめんなさい」
「お前、頭でも打ったのか?」
「へ?」
「ダメだこいつ、一旦村に戻るぞ」
言われるがままに村へ付いて行くことになった。
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