Ⅷ  ハルとアキ

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「ハル……はる、ぅ、」 「だいじょぶ。もう、だいじょうぶ」 「ゆうまが、こわくて、はしってにげ、て、ハル、ハル」 「オレがまもるから、アキ」 「ハルだけでいい、もう、ハルだけがいい、アキもハルがいい」  アキが。  アキがおおごえでなきながら、ハルがいいっていった。  それをきいたら、オレのめからなみだがポロポロポロポロたくさんでてきた。 「アキ、だいすきだよ」  アキのおでこに、キスをした。  これは、『ちかいのキス』なんだ。
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