第01章 その男、ララバイにつき

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今でも、数多くの住人達が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)している、豊洲ばりに活気ある街。 俺はここで、『子守歌屋』をしている。 だから俺は住人達から『ララバイ』と呼ばれている。 え?本当の名前? そんなの考えたこともないね。 まともな親が居たんなら、俺にも名前の一つや二つあったろう。 え?名前って一つなのか? まぁ、どうでも良い、、、。 せっかくだから、あんたにこの街のことを教えてやるよ。 どうせ、『(まぎ)れ者』か『転送者』なんだろ? 気を付けないと、すぐに()られてしまうよ。 どいつもこいつもキチガイだからな。 ここには外のセカイみたいに警察なんて居やしない。 自分の身は自分で守るか、強い奴に護ってもらうしかないんだ。
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