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つまり、『同じ顔』通称セイム・フェイス(SFとも呼ぶ)は人に非ず。
どんな目に遭っても、いや遭わせてもお咎めなしなのだ。
シンシティでは殺人事件が日常茶飯事だ。
住人達は、生活するだけで過度のストレスを与えられる。
そこで、街議会が苦肉の策として打ち出したのが、殺される為の人間の提供だった。
性犯罪率を低下させるために、性風俗産業を発展させた20世紀末に通じるものがある。
住人達は、いつでも好きな時間・好きな場所で、SFを気の向くまま殺すことができる。
そして、殺した処で、捕まることもない。
むしろ、殺すための武器の流通であるとか、
死体を処分する回収屋(葬儀社の片手間アルバイト)の手配であるとか、
裾野の広い経済活動の一翼を担っている。
SFを処分することを、街のスラングでは『フェイス/オフ』と言う。
工夫を凝らした殺害動画をwebに上げて稼ぐ人気YomiTuberだって存在する。
外のセカイからのトラベラーにもマンハント・ツアーは人気コンテンツだ。
勿論、公費も充てられるため、利権争いが絶えない。
本末転倒?いや正しい因果応報だとララバイは言う。
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