95人が本棚に入れています
本棚に追加
/136ページ
第05章 バビロン・天使の詩
ララバイの事務所はリビング兼事務所の広い部屋と、ベッドルームが3室あった。
このゲストハウスの中でも特に優遇されているらしい。
このベッドルームの一つに僕は寝泊まりすることを提案された。
ベッドルームにはバスルームが併設されており、プライバシーは保護されている。
南京虫どころか、洗い立ての寝具セット。
毎日生まれたての空間。
常識が通用しない、ここでの生活に僕は馴染めるのだろうか。
「何かあれば、部屋にあるスマートリングを使ってくれ」
ララバイはベッドサイドのテーブルを指差した。
無造作にシルバーの指輪が置かれている。
「マリオン?と呼びかければ起動する」
「ララバイ、何か用?」
ララバイの声に被せ気味に、綺麗な女性の音声。
最初のコメントを投稿しよう!